急性尿道炎

どんな病気?

男性に多い尿道の細菌感染です。女性ではまれです。

男性の急性尿道炎はほとんどが性感染症(STD)です。

           STD: sexually transmitted disease

尿道炎の原因は?

性行為の際に菌が尿道に入って感染します。

菌を持っている相手と性行為をすると必ず感染する訳ではありません。相手が持っている菌の種類や量によっては1回では感染しないこともあります。

細菌の種類

クラミジア(最も多い)、淋菌(次に多い)

その他の一般細菌: 腸内細菌(大腸菌、腸球菌など)、皮膚や粘膜の常在菌

通常の検査では確認困難な菌: マイコプラズマ、ウレアプラズマなど

1種類でなく数種類の菌が同時に見つかることもあります。

どんな症状?

排尿痛、尿道の違和感、尿道から膿(うみ)が出る。

  膿の色は、黄色、白色、比較的透明など様々です。

  膿は尿道からたくさん出ることもあれば、下着に少し付く程度のこともあります。

足の付け根のリンパ節が腫れて痛む

感染していても全く症状がないこともあります。最近は、パートナーが感染していて知らされたり、奥さんが妊婦健診でクラミジア感染を指摘されて受診する方が増えています。

潜伏期間は?

淋菌感染: 2〜7日間。比較的早く症状が現れます。

クラミジア感染: 1 - 3週間。症状がないこともあるので感染時期が分からないこともあります。

検査は?

診察と尿の検査で診断できます。

尿道に直接綿棒を入れて検査をすることはほとんどありません。

尿検査: 尿中に白血球(炎症細胞)が増えていないかどうか顕微鏡で確認します。
15分程度で結果が出ます。

尿細菌培養検査: 一般細菌を調べます。結果まで4日間かかります。

クラミジア、淋菌のDNAあるいはRNA検査: 尿で確認できます。感度が非常に高く、結果は3日で出ます。クラミジアの血液検査は診断の助けにはなりませんので行っていません。

治療は?

抗生物質の内服。菌の種類によって抗生物質の種類を使い分けます。

淋菌性尿道炎: 内服薬では効果が不十分なことが多く、注射が必要となります。

ほとんどの場合1回の注射で治癒します。

通常1-2週間、2-3回の通院が必要です。

クラミジア尿道炎: 内服薬1-2週間服用。

1回だけの服用(大量投与)で済む抗生物質もあります。

治癒確認が必要ですので通常3-4回の通院です。

大切な治癒確認

症状がなくなっても菌が残っていることがあるので、治療後尿検査を受けることが必要です。

淋菌の場合は少しでも菌が残っていると直ぐに再発してきます。

クラミジアの場合は菌が残っていても症状が出ないことがあるので、尿中クラミジアDNA検査で菌が消えていることを確認しておく必要があります。

予防方法は?

複数あるいは不特定のパートナーとの性行為時には常時コンドームを使用する以外に予防法はありません。

特に風俗ではリスクが高く予防しきれません。感染しなければ幸運だったと思って下さい。

一般の女性ではクラミジアに感染していても症状がないことが多いことを念頭に置いて下さい。

予防的に薬を服用することには全く意味がありません。

急性尿道炎についての院長のコメント

*性行為とは

膣性交だけでなく、口腔性交(オーラルセックス)、肛門性交(アナルセックス)など全て含みます。また、風俗店での手による行為だけでも感染することがあります。

*女性の尿道炎は? 

女性では尿道が短いためか尿道炎はきわめて希です。尿道出口あたりの痛みやしみる感じがある場合は外陰部の炎症のことがあります。尿道に炎症がある場合は尿道・膀胱に何か異常がある可能性があり、詳しい検査が必要です。

*STDチェック

欧米の男性がSTDチェックを希望して来院することがよくあります。新しいパートナーが出来た時にはお互いに性感染がないかどうか検査をしておくのがエチケットとのことです。日本でも浸透して欲しいエチケットです。当院でも行っています(自費)。

参考: